「レスピラーレ津田駅前」シリーズ最後の区画、Ｃ号地の着工となりました。

今回も、地盤調査「スウェーデン式サウンディング試験（SWS試験）から始めます。

まずは地盤調査ポイントの隅出しです。

『スウェーデン式サウンディング試験』とは、地盤に対し荷重を５０Nから１KNと段階的に増加して、ロッド貫入量を計測し、それ以後はロッドを回転させて半回転ごとの貫入量を計測し、地盤強度の判断材料とする試験です。

写真が調査の様子です。

地盤調査の結果、Ｂ号地に続きＣ号地も「改良不要」と判定されました。

基礎工事着工です。

捨てコンクリートの上に記されたラインに従い、鉄筋を配筋していきます。

捨てコンクリートは構造耐力には影響を与えるものではありません。
基礎の配置を表したラインを記すために打設されるコンクリートで、ラインを記す作業のことを建築用語で「墨出し」と呼びます。

基礎配筋の重要性をご理解いただくために、簡単に鉄筋コンクリートについてご紹介します。

皆さんが良くご存知の鉄筋コンクリートには、２つの大きな特徴があります。

・圧縮強度（押さえつけられる力）に強いが、引張強度（引っ張られる力）に弱いコンクリートの内部に鉄筋を配置することにより、引張強度に対しても強い構造体となります。

・錆びると強度を失う鉄筋をアルカリ性のコンクリートで包むことにより、酸化を防ぎ錆びにくい状態を保ちます。

上記のように鉄筋とコンクリートは、互いの弱点を補い合い良い状態を保つ関係になっています。
勿論、適切な施工をされてこそ、このような理想的な関係が保てるわけですから、基礎配筋は、とても大切です。

そこで弊社の物件では、保険会社の検査員、現場監督、設計監理者及び弊社の現場担当者の計４人で配筋検査を行います。

写真は、べた基礎のスラブ部分基礎のかぶり厚を確認している様子です。

前述のとおり、アルカリ性のコンクリートで鉄筋を包むことにより、鉄筋が錆びることを防止しているため、建築基準法で鉄筋を包むコンクリートの厚みを厳密に規定しています。その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なり、基礎のかぶり厚は６０mmとされています。

本件では、『サイコロ』とよばれる厚さ６０mmのスペーサーを鉄筋の下に敷くことにより、必要なかぶり厚を確保しています。

こちらは、ベタ基礎のスラブ部分の基礎配筋を確認しております。

図面に記載のとおり、２００mmピッチで配置していることを確認しました。

こちらは開口部（人通口）の補強です。

開口部の強度の弱点となりやすい部分は、補強筋を設置することで強度を補います。

図面に従い適切に補強されていることを確認致しました。

こちらは、「残念」な箇所。

ほぼ完ぺきと思われた配筋検査でしたが、１ヵ所だけサイコロの向きを間違えて、必要なかぶり厚が確保されていませんでした。

その場ですぐに是正して頂きました。

こちらはコンクリート打設前の様子です。

建物の形状に従い、型枠を設置している様子です。

配筋検査に合格したら、次の工程「コンクリート打設」に進みます。

写真は、打設時の外気温です。

当日の外気温は１７度以上、天候は曇りでした。

◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間
　外気温　２５度未満　・・・　１２０分以内
　外気温　２５度以上　・・・　　９０分以内

◆コンクリート打ち重ね時間間隔
　外気温　２５度未満　・・・　１５０分以内
　外気温　２５度以上　・・・　１２０分以内

最近、急に涼しくなりましたので、コンクリート打設時間については、２５度未満を選択できるようになりました。

上述した時間管理は、コンクリート納品伝票で行います。

◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間 　
外気温　２５度未満　・・・　１２０分以内　

この伝票によると、アジテータ車がプラントを出発した時間が１２時２０分、打ち込み完了した時間が１３時３０分と約７０分間、規定時間内であることを確認致しました。

アジテーター車で運んできたフレッシュコンクリートをポンプ車へ送ります。

送られたフレッシュコンクリートは、ホース先端から排出され、棒形振動機（バイブレーター）を使って振動を加え、型枠の隅々までコンクリートが充填し、密実に仕上がるようにします。

打込んだコンクリートはタンピング（専用の器具を使いコンクリート表面をたたく）を行い、鉄筋の沈降を防止します。

こちらは2016年10月13日の全景です。