レスピラーレ香里園山之手町 基礎ベース配筋検査

この度、枚方市香里園山之手町で新築戸建工事を行うことになりましたので、その工事の様子をご紹介致します。
今回は基礎ベース配筋検査の様子です。
鉄筋コンクリートには、2つの大きな特徴があります。
・圧縮強度(押さえつけられる力)に強いが、引張強度(引っ張られる力)に弱いコンクリートの内部に鉄筋を配置することにより、引張強度に対しても強い構造体となります。
・錆びると強度を失う鉄筋をアルカリ性のコンクリートで包むことにより、酸化を防ぎ錆びにくい状態を保ちます。
上記のように鉄筋とコンクリートは、互いの弱点を補い合い良い状態を保つ関係になっています。
勿論、適切な施工をされてこそ、このような理想的な関係が保てるわけですから、基礎配筋の検査はとても大切です。

前述のとおり、アルカリ性のコンクリートで鉄筋を包むことにより、鉄筋が錆びることを防止しているため、建築基準法で鉄筋を包むコンクリートの厚みを厳密に規定しています。その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なり、基礎のかぶり厚は60mmとされています。
本件では、『サイコロ』とよばれる厚さ60mmのスペーサーを鉄筋の下に敷くことにより、必要なかぶり厚を確保しています。

こちらは、ベタ基礎のスラブ部分の基礎配筋のピッチを確認している様子です。
図面に記載のとおり、縦、横とも200mmピッチで配置していることを確認しました。
サイコロがバランスよく配置されていることも確認できました。

基礎立ち上がり部分の配筋です。
図面に記載のとおり、鉄筋を200mmピッチで配置していることを確認しました。

高基礎部分の配筋です。
図面に記載のとおり、縦100mmピッチ、横200mmピッチで配置していることを確認しました。

深基礎部分の配筋です。
図面に記載のとおり、縦150mmピッチ、横200mm(地中部150mm)ピッチで配置していることを確認しました。

将来の床下メンテナンス用に設けた「人通口」です。
鉄筋が連続しない開口部分はどうしても弱点になりやすいため、他の箇所よりも鉄筋量を増し補強していきます。
図面通りに補強筋が適切に設置されている事を確認致しました。

基礎貫通スリーブを設置した様子です。
スリーブホルダーを使用していますが、鉄筋との空きがなくかぶり厚が不足していました。
また設置時に鉄筋を強引に曲げているため、基礎強度低下の恐れがあると判断し是正対象としました。
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是正後の状況です。
スリーブに接触する鉄筋を切断することでスリーブと鉄筋との空きを取り、必要な「かぶり厚」を確保しました。
鉄筋切断部は、上下に新たに補強筋を設置しました。
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全ての基礎貫通スリーブで必要なかぶり厚が確保できるように是正しました。

2025年1月19日の全景です。